鍼灸師:猪飼 祥夫の3冊

『医道の日本誌』300号

■『医道の日本』300号
■ 医道の日本社(1969年)
※現在は販売しておりません

 

この本は、『医道の日本誌』300号(1969年)である。その後、単行本としても出版された。

この時代の熱い鍼灸の論説が盛り沢山に載せられている。この本にある論点は今なお続いている問題なのである。
最近、若い人に古典を読むにはどうすればいいかとか、『素問』や『霊枢』を勉強したいのですがとかよく聞かれるが、漢文など全く読む必要はありませんと答えている。時間の無駄である。
『素問』や『霊枢』で臨床するのは、古代の天文学で「はやぶさ2」を小惑星に着陸するような冒険なのである。

まずは自分たちの足元を確かめる意味で、この古典『現代日本の針灸』を勧める。そして50年前から現在までの鍼灸を学ぶべきである。
そこには鍼灸医学の大きな発展があり、現代医学の進歩が大きな影響を与えていることを知るべきである。

500号記念の『圧痛点による診断と治療および指頭感覚』(1986年)もその指標となるものである。
これらの本を勧める理由は、現代の鍼灸がどこに向かって進んでいるのか知ることにある。空中分解しそうな鍼灸の未来に確かな視点を持ってほしい。


※ 現在、300号は絶版となっておりますが、500号記念の『圧痛点による診断と治療および指頭感覚』がオンデマンドで発売されているため、こちらのリンクを貼らせていただいております。

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