10月27日、関東鍼灸専門学校をお借りして、「ハリトヒト。マーケット」通称「ハトマ。」を開催いたしました。
「ハトマ。」実行委員長として僭越ながら総括をさせていただきます。
※ゆうすけの個人的な感想も多々含まれることをあらかじめご承知ください。
まずは「ハトマ。」にご参加いただいた皆さま、ほんとうにありがとうございました!
初開催ということで、イベントのイメージがわかりにくい部分もあったと思いますが、クラウドファンディングでの事前チケット購入を26名もの方にしていただきました。
率先して参加を決めていただき、ありがとうございました。
そして、当日までの申込も合わせると合計75名の方にご参加いただくことができました。
企業や団体の方々も含めると、90人ほどの規模のイベントにすることができました!
想定を超える人数にご参加いただき、ハリトヒト。編集部一同、驚きと喜びでいっぱいであります!
ほんとうにありがとうございました!
ここで改めて「ハトマ。」開催への経緯を振り返りたいと思います。
事前記事にも書きましたが、
いつも応援くださっている読者の皆さまと、さらにつながりたい!
「ハリトヒト。」のインタビューを、さらに掘り下げて語り合いたい!
という目的のもと、「ハトマ。」を開催させていただきました。
ハリトヒト。のインタビューに応えていただいた4人の先生方のお話を聞く。
それをもとに先生と意見を交換する。
そういった交流がゆったりとできる場を提供できるように、それぞれの講演と講演の間に休憩時間を確保しました。
その時間に、出店していただいた鍼灸団体や、企業さんをまわっていただいたりすることはもちろん、参加者同士も交流しやすいようにいたしました。
それを表す1つの企画が、出店ブースの中央に置いた、フリーベッドでした。
編集部内でも「この企画よかったよね」と盛り上がりました。
鍼灸師って、鍼や灸をするのが好きなのでしょう。
会話のコミュニケーションよりも、ハリを通してヒトと交流する方が円滑なのだと、再認識させられました。
そのベッドで僕が見かけた、心に残っている光景を1つ紹介したいと思います。
それは京都からお越しくださったベテランの猪飼 祥夫先生が、近くにいた若手の参加者に「ぼくの脚に鍼刺してみな」と、脚を差し出していた姿でした。
若手の参加者たちは最初躊躇していたようで、恐る恐る鍼を準備していました。
そして、意を決して刺してみる。そうすると、猪飼先生がほめてくれる。
そんな光景が繰り広げられていたのです。
実際にベテランの先生の身体に鍼を打たせてもらい、「いいね」と言ってもらえる。
そして、「あとはこうすればいいよ」とアドバイスを言ってもらえる。
こんな贅沢な体験、なかなかできませんよね。
これこそ教育だなあ、と思ったわけです。
きっと猪飼先生に鍼を打たせてもらった若手の方々は、ここから先の長い鍼灸師人生、絶大な自信をもって鍼をすることができることでしょう。
若手に自信をもっていただく機会として、このフリーベッドはいい機能を果たしたなと感心しました。
もちろん猪飼先生の配慮がすばらしかったということは言うまでもありません。
講演を聞いて、知らないを知ろう!
ここからは各パートについて簡単に触れていきます。
■ 内原 拓宗先生「鍼灸教員が学校で伝えきれないこと」
内容は鍼灸業界を一望できるようなわかりやすい模式図を用いながら、養成校は社会や鍼灸団体とどんなつながりをもっているのか。
現状をわかりやすく説明していただいたのち
「あなたが鍼灸学校の経営者ならどんな学校を作りたいですか?」
をテーマにフロアから意見を発言していただきました。
個人的に特に印象的だったのが、学生さんからの
「他の学校の学生など、横のつながりをもっと作りたいが、その仕組みがない」
というご意見でした。
内原先生の回答は、
「みんなでTwitterをやりましょう」
ということでした(笑)。
その背景には、内原先生もハリトヒト。メンバーも、もともとはTwitter仲間ということがあります。
SNSを活用し、鍼灸業界一丸となろうという流れが年々活発化してきている現状も感じていますし、ほんとうにSNSをうまく活用して鍼灸師同士の垣根をもっとなくしていければ、鍼灸の未来も明るいのかもなあと思います。
■ 赤星 未有希先生「鍼灸師に知ってほしいがんのこと」
赤星先生からは、鍼灸師として、そしてがん患者として、という2つの面の経験から、「どのようにがん患者に対して接していくべきか」や「鍼灸師としての心構え」など伺いました。
「鍼灸師も幸せでなければならない。ビジョンを持とう!」というお話はほんとうに共感するところでした。
自分がしっかりしているから、辛い状態である人にも毅然と対応できるようになりますし、自分のことを考える余裕があるからこそ相手を思いやることができるということだと思いました。
がんのお話だけでなく、人生の指針にも繋がるお話を聞くことができました。
■ 横山 奨先生・松田 博公先生「鍼灸業界のジェネレーションギャップ」
ジェネレーションギャップというテーマはハリトヒト。で用意させていただきました。
しかし、お2人にジェネレーションギャップを語ってもらうこと自体ナンセンスだったかもしれない。
そう感じさせられる内容でした。
世代は違うけれど、お互いに敬意を持って真剣に鍼灸について語りあう姿はほんとうに素晴らしかったです。
お2人の間に存在するのはギャップでなく、鍼灸に対する共通の想い。
鍼灸が好きだという想いと感じました。
対談形式の難しさはあったかもしれませんが、特別な空気感を参加者には感じていただけたのではないでしょうか?
このような場を今回「ハトマ。」で作ることができ、嬉しく思います。
以上、各講演について触れさせていただきました。
講演者の4人の先生方、お忙しい中、登壇していただきありがとうございました。
おかげさまでハリトヒト。らしい内容の講演を、参加者の方に聞いていただけました。
運営の反省として、アイスブレイクをできていないなか、講演が始まってしまい、特に朝一はなかなかフロアから発言しにくい雰囲気となってしまいました。
しかし、フリータイムを挟むほど場は和んできたのでしょう。
最終的には多くのベテランの先生はもちろん、学生さんまで発言してくださいました。
学生さんは多くの鍼灸師がいるなかで、発言しにかったと思いますが、勇気をもって発言してくださって、ほんとうに嬉しい限りでした。
このような学生がいるから鍼灸の未来が少し明るく感じる。そう思うことができました。
多くの企業や団体さんに出店していただきました!
ここから出店してくださった企業や団体の方々についても触れたいと思います。
■ 「日進医療器株式会社/ユニコ」さん
ユニコさんはハリトヒト。の開始当初からサポートをしていただいております。
今回のイベント開催にあたっても快くご協力いただきました。
ブースでは片手挿管カウンターが設置され、ハリトヒト。メンバーもついつい熱くなってしまいました。
ありがとうございました。
■「やわらか東洋医学」さん
関西から1人で出店していただいた、かしはら たまみ先生。
東洋医学をテーマに絵本を作成されていて、かしはら先生もぼくたちのSNS仲間です。
SNSで発信されて見たことのある絵本を、実際に手に取ってみることができる。
そして、その良さを改めて再認識できる。
そういった場になっていれば嬉しく思います。
委託販売という形ですが、こどもはりねずみサロン(こどはり)さんの鍼灸×出産漫画や、シータオさんの『鍼灸幽霊』マンガも同時に出店に参加していただき、「ハトマ。」に彩りをくわえていただきました。
ありがとうございました。
■「株式会社いっしん」さん
松尾社長みずから大阪からご参加いただきました。
鍼の展示だけでなく、松尾ママの人生相談もできるようになっており、みなさん悩みを吐露されていたようです。
また、出店だけでなく、運営の足りない面を陰ながらご支援いただきました。
細かい配慮ありがとうございました。
■ 「和ら会」さん
インタビューに答えていただいたご縁で小貫先生と、川腰先生に和ら会の定例会を休んでまで出店いただきました。
ブースでは和ら会の治療体験はもちろん、講演でも質疑応答で的を射た質問と、やさしいアドバイスをしていただき会場をやわらかくしてくださいました。
ありがとうございました。
■ 「杉塾」さん
ブースの前にベッドを配置させていただき、杉山先生みずから手ほどきいただくことができるようになっていました。
大ベテランに直接手ほどきしていただけるのは貴重でした。
積極的にコメントもしていただき、ありがとうございました。
■ 「ダイヤ工業株式会社」さん
岡山から出店していただきました。
これから本格的に稼働するクラウドシステムについて、親しみやすい雰囲気で説明してくださいました。
遠方からありがとうございました。
■ 「鍼灸柔整新聞」さん
参加者に1部ずつ新聞を無料配布させていただきました。
取材もしていただき、記事になるのが楽しみであります。
ありがとうございました。
■ 「関東鍼灸専門学校 易ブース」さん
今年の7月に開催された「鍼灸フェスタOSAKA」で大好評であった易の体験ブースを、内原先生のホームである関東鍼灸専門学校にも再現していただきました。
今回も大盛況で多くの方に占いを通して、易に興味をもっていただけたのではないでしょうか。
忙しい日程の中、ご出店ありがとうございました。
ゆうすけ的「ハトマ。」総括
最後に開催目的であった以下の2点について、総括させていただきます。
いつも応援くださっている読者の皆さまと、さらにつながりたい!
フリーマーケットに来た気分で気軽に交流できる雰囲気を、複数のフリータイムを設けることで実現できました。
各企業、団体ブースと参加者との賑わいは絶えませんでした。
特にフリーベッドが功を制し、参加者同士、特にベテランと若手の交流を促せたのはとてもよかったなあと思います。
「ハリトヒト。」のインタビューを、さらに掘り下げて語り合いたい!
これについては各パートごとが大きな深いテーマでしたので、その場で十分掘り下げられたかというとそうではないかもしれません。
しかし、参加者各自で心の中に残った講演者の言葉を持ち帰っていただいてゆっくり考えるいいきっかけを与えられたのではないでしょうか。
また、ベテランからの意見だけでなく、学生からの意見も引き出せたという点もよかったです。
ハリトヒト。として初のイベント運営ということもあり、参加者の皆様にはご迷惑をおかけしたこと、配慮不足だったことが多々あったかと思います。
そんな中でもあたたかく見守っていただき、ほんとうにありがとうございました。
また今回「ハトマ。」は関東鍼灸専門学校と共催という形でおこなわせていただきました。
共催でなければ今回の「ハトマ。」は実現できなかったと思います。
会場準備から、講演、易のブース、片付けまで、副校長の内原先生にはお世話になりました。
重ねて御礼を申し上げます。ほんとうにありがとうございました。
今後の「ハトマ。」開催については未定ですが、もし次回開催するときには、よりパワーアップしてお届けできるよう、今回の反省を活かした運営をさせていただきます。
今後もハリトヒト。をどうぞよろしくお願いいたします。
実行委員長 金井友佑 (ゆうすけ)
イベント直後の感謝レポートはコチラ▼▼▼