日本文化史探訪 お灸ばなしあれこれ
令和4年のNHK大河ドラマは『鎌倉殿の13人』だった。ドラマでは扱われなかったが、朝廷軍と戦う宇治川の合戦では、負傷した兵士に三代執権の北条泰時が自らの手で灸をすえ、意識を取り戻させたことが『吾妻鏡』に書かれている。当時の武将は灸の知識を持つことがたしなみだったのかもしれない。現在では災害時医療として鍼灸が注目されているが、日本では鎌倉時代から戦災時医療として扱われていたことが分かる。
『日本文化史探訪 お灸ばなしあれこれ』は、そうした古い時代の灸にまつわるエピソードを読みやすく書いている。著者は、歴史好きで博学な方だと拝察する。何度読んでも飽きないし、待合室に置いておくのに最適な歴史書を兼ねた灸の普及本でもある。
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