中動態の世界 意思と責任の考古学
■ 國分 功一朗(著) ■ 医学書院(2017年) |
私たちは、こちらが正しくこちらは間違いであるなど、常に取捨選択を迫られています。
その選択の連続性の中で取り残されていくモノ、コト、ヒトがいます。
現代社会は、その選択に対して常に責任を持たされている、と言ってもいいでしょう。
それって冷たい社会になりやしないか?
生き苦しくならないか?
私たちが接する人達は心身が弱くなっている状態にいます。
私たちの仕事は、何かの正しさを追求することではありません。
鍼灸自体が医療の枠組みから取り残されたマイノリティーだからこそ、私達が社会から必要と「なる」時に、しっかりと存在し続けていたいと思います。
「受動態」と「能動態」の間にある「中動態」に東洋的なものを感じます。
日本人である鍼灸師がどうあるべきか、考えました。