パブリッシュ・オア・ペリッシュ 科学者の発表倫理
■ みすず書房(2007年) |
“パブリッシュ・オア・ペリッシュ(発表するか、それとも死か)”
これは激しい研究競争の中での論文発表をめぐる研究者の今日的状況を表現した言葉です。研究不正が注目されたことといえばSTAP細胞の騒動が記憶に新しいですが、この本では過去の実例をあげながら研究不正が起こる背景を描いています。
研究は、先人の積み重ねた発見に基づいて新たな発見をすることであり、「巨人の肩の上に立つ」と比喩されます。
研究倫理も過去の多くの失敗があり、今日までにそれを予防するための様々なシステムが作り上げられています。この本では先人たちの失敗からたくさんの学びを得られます。
この本は初学者向けではないかもしれませんが、研究に携わるのであれば、確かな倫理観が求められます。研究発表する立場になった際、一度読んでみるといいかもしれません。
身を引き締めてくれる、そんな1冊です。