一緒に人生の話をしてあげられる人でいたい/鍼灸師:調 香生子

一緒に人生の話をしてあげられる鍼灸師に

これからの目標みたいなのはありますか。
ツルタ
ツルタ
調先生
調先生
やっぱり不妊治療中の方のメンタルに寄り添うことについては、もっと勉強したいし、自分を磨きたいですね。あとは、不妊治療に限らず、女性の心の揺らぎの問題に寄り添っていける人でありたい。血の道症や、栄養的な話も含めつつ、メンタルに寄り添える人になりたいなと思っています。
こういうふうに成功したいみたいな話が来るのかと思ったら、自分の鍼灸師としての成長がほしい、勉強していくんだっていう目標だったので「そう来たか」ってちょっと驚きました。
ツルタ
ツルタ
調先生
調先生
生殖医療の発展って目まぐるしくて、それこそ神の領域に差し掛かっている印象すらあります。その素晴らしさの一方で、大切なことが欠けているざわつきもあります。新婚の20代のご夫婦がカップラーメンの入った買い物袋を提げて、「赤ちゃんが流産しちゃったんです」って泣きながらお店に入ってきたこともあります。40代半ばぐらいで病院に行ったら「今から不妊治療するの? あなた今まで何考えてたの?」って言われたって訴えるような方もいらっしゃいました。これ何とかしたいなと思いましたね。
先生の妊活鍼灸って、エビデンスとエビデンスでは表現しきれない価値で、患者さんの心と体に寄り添う感じですよね。今まさに鍼灸師に求められている妊活鍼灸を実践しているのだろうと、私は思いました。
ツルタ
ツルタ
調先生
調先生
正しい理論や緻密な技術に基づく鍼灸が大事なのは、もちろん大前提としてあるんですけど、今まで健康や体のことを考えることのない人生だった人が、何かのきっかけに辛い現実を突きつけられて、メンタルを打ち砕かれたり孤独を感じたときに、一緒に人生の話をしてあげられる人でいなくちゃいけない気がしています。

 

【記事担当】
取材 =ゆうすけタキザワツルタ
撮影 = てるひさ
文    = なるみさわ
編集 = ツルタ

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