宗教と科学の接点
■ 岩波書店(1986年) |
災害鍼灸マッサージプロジェクトは、鍼灸が災害支援に有効であることを論文の形で科学的に示す活動もおこなっていますが、そうした客観的なデータと、
現場で、ご家族を失っていたり、食事ものどを通らないほどの激務に追われている地元の方々と過ごす時間とは、矛盾したものではありません。
インタビューの中で私は「たましいが疲れない」という表現を用いましたが、たましいが何であるか、この本はそれに答えています。
著者は日本に箱庭療法を持ちこんだユング派の心理学者であり、文化庁長官も務めた故・河合隼雄。
一流の心理臨床家の言葉には、陰だ陽だ・虚だ実だと世界を分けていく認識を飛び越えるような表現も。
1980年代の著書ですが、廃れない一冊と思います。