骨格筋の形と触察
■ 川上 啓介・磯貝 香(著) ■ 大峰閣(2005年) |
私は鍼灸学校の2年生の時に、関西医療大学の黒岩先生のトリガーポイント研究会で勉強しはじめました。
この本は薦められて自ら購入した人生初の医学書です。
当時の私にとって「本に9000円(当時の価格)! 高い!」と思っていましたが、今まで20年以上も使い続けてきている事を考えると、安い買い物だったと思います。
また、私が鍼灸師としての基盤になる「触察力」を磨くきっかけになりました。
体表から見えない骨の位置や筋肉の形、走行、固さ、移動性などを手で感じ取る楽しさを気付かせてもらえた一冊です。
『骨格筋の形と触察』は体表解剖学、「触察」技術を習得するための本です。
病態評価を行う「触診」のためには、精度の高い「触察」技術は不可欠。
特に経穴や筋肉に対して刺鍼を行う鍼灸師としては、ランドマークとなる骨を正確に捉え骨から骨(※)へ付着している筋肉の走行を導き出し、形や固さ・大きさ・その他の筋肉との位置関係を知ることが重要です。評価とアプローチには「触察」技術は欠かせません。
(※筋肉の付着は骨のみに付着はしていません。)
読むだけで触察技術を身につけるのは難しいですが、著者の先生方から教えていただけるセミナーも開催されています。
この本をベースに約20年以上指導されていて、私も繰り返しセミナーに参加していますが、指導力の高さにビックリします。