鍼灸師:大饗 将司の3冊

ムーブメント ファンクショナルムーブメントシステム

■ グレー・クック(著)
  中丸 宏二・小山 貴之・相澤 純也・新田 收 (訳)
■ ナップ(2014年)

私は、慢性の痛みや症状を訴える患者さんに対してトリガーポイント鍼療法を活用することが多いです。

トリガーポイントは痛みや症状の原因かもしれませんが、なぜトリガーポイントが発生したのかを知らなければいけません。
患者さんから「1〜2週間は楽になるだけど、また戻ってしまうですよね…」と言う声を耳にした鍼灸師は少なくないでしょうか。

この原因の一つに、普段の生活で繰り返される悪い動作、例えば「腰を過剰に反る」「膝を捻じる」などが考えられます。
いくら施術しても悪い動作を変わらなければ再発を繰り返してしまします。

この本では「ファンクショナルムーブメントスクリーン(Functional Movement Screen:FMS)」と
「セレクティブ・ファンクショナルムーブメントアセスメント(Selective Functional Movement Assessment:SFMA)」、
2つの動作の評価方法とアプローチ方法を紹介しています。
この評価法のコンセプトは、東洋医学の考えに通じるものと、私は感じました。

そしてコンセプトを理解することで、鍼療法やそれ以外のアプローチ(運動療法など)の活用の選択を明確にできるようになります。

現代鍼灸では痛みに対して構造的・局所的な観点でのアプローチが中心ですが、今後は機能的観点を持つことで全身的な鍼灸療法をおこなえ、予防やコンディショニングに活用できます。
機能的観点を持てるきっかけになる本です!


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