若手鍼灸師の指針となるべき書を、と考えたのですが、あえて鍼灸関連以外の本を選びました。
目の前にいる困っている人の手助けをする、という意味では鍼灸師であれ、医師・看護師であれ、整体師であれ、立場は同じ。
私たちはたまたま鍼灸というアプローチを選択しているだけです。
改めて鍼灸の良さをとらえ直せたり、自分の治療にプラスできたりと、鍼灸以外の本を読むことはたくさんあります。
ぜひ本を好きになってください。
(1)パワー・オブ・タッチ
(2)【最新版】「うつ」は食べ物が原因だった!
(3) 発達障害は治りますか?
パワー・オブ・タッチ
■ フィリス・デイヴィス(著)三砂 ちづる(訳) ■ メディカ出版(2003年) (絶版のため、現在販売はしておりません) |
鍼灸師を目指して勉強をしている時期に出会った本です。
ある老年の患者さんからこんなことを言われたことがあります。
「ふれてもらうだけでこんなに気持ち良いなんて思ってもみなかった。」
患者さんに寄り添って触れるだけでこんな風に言っていただけるなんて鍼灸師の特権ですよね。
著者の詩より私の好きな箇所を抜粋します。
わたしにふれてください
もしわたしがあなたの友達なら
どうぞ、わたしにふれてください
あなたがだきしめてくくれると、
わたしはあなたにとって大切な人だとわかるから
あなたのやさしさが、おちこんでいる私も、
かけがえのない存在であることを
思い出させてくれるから
そしてひとりではない、と思い出させてくれるから
わたしにやすらぎをくれるあなたのありよう、
それだけがわたしが信じられるもの