女性のミカタはほんとにミカタ?
今回の大会テーマって「女性のミカタ」ですよね。
この「ミカタ」がカタカナなのは「診方」と「味方」の両方ですか?
この「ミカタ」がカタカナなのは「診方」と「味方」の両方ですか?
ウラベ
津田先生
鋭いですね。それに「見方」もかけているそうです。
鍼灸は「女性の味方」になりますよね。それから「女性の診方」をしっかり学ぶのも大切です。
男性鍼灸師からみると女性特有の悩みは想像でしかないけど、わかろうとする姿勢も「女性の味方」だと思います。
鍼灸は「女性の味方」になりますよね。それから「女性の診方」をしっかり学ぶのも大切です。
男性鍼灸師からみると女性特有の悩みは想像でしかないけど、わかろうとする姿勢も「女性の味方」だと思います。
いろいろな意味が含まれるんですね。
ウラベ
津田先生
ちなみにね、ぼくの治療院の患者さんはね、8割くらい女性なんだよ。
うちも半分以上は女性ですね。
ゆうすけ
ぼくんとこ、ほぼ女性です。
ツルタ
津田先生
そりゃ、キミがいい男だからだよ(笑)。
(爆笑)
編集部
(照)。それにしても、発表者はかなり男性が多いですよね。
ツルタ
津田先生
…んーと(笑)?
全日本鍼灸学会の理事なんてほとんど男性だし。思いきり男性社会じゃないですか。
それなのに「女性のミカタ」とは思い切ったテーマだなと思いました。
それなのに「女性のミカタ」とは思い切ったテーマだなと思いました。
ツルタ
津田先生
男社会だからこそ、「女性の視点を取りいれたい」ということじゃないかな…。
学会側の努力というか…(鋭くて血が出そう…)。
学会側の努力というか…(鋭くて血が出そう…)。
さっきの話に戻すと、なんというか…。
女性患者には優しいのに、女性鍼灸師にはあまり優しくない業界だなぁって思っちゃうんです。
女性患者には優しいのに、女性鍼灸師にはあまり優しくない業界だなぁって思っちゃうんです。
ツルタ
津田先生
託児所を学術大会の会場に設けたりしてるんだけど…(汗)。
…学会側も努力されている、というのは理解しました。
ツルタ
津田先生
うん…。まだまだ改善の余地は…あるかもしれないよね…(汗)。
「女性」がテーマの学会。津田先生のミカタって?
津田先生
ま、話を戻すとさ、鍼灸って、女性の「ブレ」みたいなのに、すごく役立つと思ってるんだよ。
ブレですか?
ゆうすけ
津田先生
就職するまでは、ほぼ男女一緒でしょ?
でも、女性の場合は、結婚で名前や住まいが変化する。同時に仕事が変わったり、退職するケースが多々ある。
そのあとも、妊娠出産、子育て、旦那の転勤などなど…。
体調も環境も、若いうちからジェットコースターみたいじゃないですか。
でも、女性の場合は、結婚で名前や住まいが変化する。同時に仕事が変わったり、退職するケースが多々ある。
そのあとも、妊娠出産、子育て、旦那の転勤などなど…。
体調も環境も、若いうちからジェットコースターみたいじゃないですか。
で、落ち着いたと思ったら更年期や介護が来るんですよね。
ウラベ
津田先生
そうそう。長い人生で、こういった数ある変化を「ブレ」だと捉えてみると、本当に女性は大変ですよね。
そうなんですよ(しみじみ)。
ウラベ
津田先生
こういった女性の体調や環境が「ブレ」るタイミングに、鍼灸って役立つことが多いよね。
ほんと、そのとおりだと思います。
ウラベ
津田先生
そういう「ブレ」に対する鍼灸治療の最新情報が、学術大会では得られるんじゃないかな。
それは知りたくなりますね。
ツルタ
津田先生
ぼくからすると、「こういうブレ=女性のもの」って決めつけるのも良くないとは思っているけどね。
男性でも同じような境遇になることはあり得る。例えば主夫の人もいるわけで。
男性でも同じような境遇になることはあり得る。例えば主夫の人もいるわけで。
トランスジェンダーの人たちもいますよね。
ゆうすけ
そうだね。
ツルタ
津田先生
女性のしんどさの原因って、生物学的なことのほかに、社会的な要素もたくさんあるわけで。
例えば「家事や子育て=女性がやるもの」という偏った意識が、いまだにあるじゃん。
生物学的にそうなってしまった部分もあるけど、現代なら解決されているべき問題がたくさんある。
例えば「家事や子育て=女性がやるもの」という偏った意識が、いまだにあるじゃん。
生物学的にそうなってしまった部分もあるけど、現代なら解決されているべき問題がたくさんある。
うんうん。
ウラベ
津田先生
さっき、ツルタくんが突っ込んだ「講演する人も、運営側も男性ばかり。」っていう話も、「このテーマで学術大会を運営している実行委員会に、女性が少ないのはなぜかな?」「実行委員の男性たちは、家で茶碗を洗ってるのかな?」という疑問が大切なんです。
そして、そういった疑問が、議論をスタートさせるわけです。
そして、そういった疑問が、議論をスタートさせるわけです。
ちなみに、先生はお茶碗を家で洗っているんですか?
ウラベ
津田先生
えっ、まぁ…妻の顔色を見て…(苦笑)。感謝はしています…。
(冷笑)
ウラベ
津田先生
…できるだけ、努力しますね(汗)。えっと、なんの話だっけ。
そうそう、「女性のミカタ」っていう切り口で語られると、女性向けというフィルターだけで見てしまいがちだけど、その向こう側の「性差って何?」って意識してみる。
それだけで、学会で得られる価値が、また変わってくると思うよ。
そうそう、「女性のミカタ」っていう切り口で語られると、女性向けというフィルターだけで見てしまいがちだけど、その向こう側の「性差って何?」って意識してみる。
それだけで、学会で得られる価値が、また変わってくると思うよ。
(うなづく)
編集部
津田先生
だって、鍼灸は性別を超えた、人間の根底の部分で治療ができるっていうのが、強みなんだからさ。
今回、そういうテーマでお話される方はいらっしゃるんですか?
ゆうすけ
津田先生
あー、いないかもね(笑)。
だけど、参加者がそういう「問う姿勢」を持っておくっていうのが大事なんじゃないかな。
いろんな視点を持って、学会にはぜひ参加してほしいよ。
だけど、参加者がそういう「問う姿勢」を持っておくっていうのが大事なんじゃないかな。
いろんな視点を持って、学会にはぜひ参加してほしいよ。
そうですね。
ゆうすけ
津田先生
ちなみにさ、当日参加よりちょっと安くなる事前申し込みの締め切りがさ、3月22日でさ…。
ちょっと、ツルタくん、ウラベさん、聞いてる??
ちょっと、ツルタくん、ウラベさん、聞いてる??
>>> 座談会の前編はコチラ。
■ (公社)全日本鍼灸学会公式サイト:http://jsam.jp/
■ 第68回(公社)全日本鍼灸学会学術大会 公式サイト:http://taikai.jsam.jp/
【記事担当】
取材=ツルタ・ウラベ・ゆうすけ
文=ツルタ・津田
撮影・編集=さまんさ
>>> 座談会のダイジェストマンガはコチラ。
>>> この記事が本になります!「ハリトヒト本。」のお知らせはコチラ。