麻痺を取り巻く今後の動き
また、先ほど紹介した学会認定の相談医やリハビリテーション指導士の動画による説明も設ける予定です。この情報発信には鍼灸のQ&Aも掲載され、私が鍼灸関係の担当をします。
SNSなどに情報が溢れている中で、日本顔面神経学会からの適切な情報発信は患者さんのためにもベストです。また、学会が認定した指導士の所属する施設を掲載することは、患者さんにより良質な治療を選択してもらえる情報の発信にもつながります。
内容は、ガイドライン作成・編集委員長の愛媛大学医学部耳鼻咽喉科教授 羽藤直人先生にガイドラインの作成のプロセスと顔面神経麻痺のCQの作成についてお話しいただき、作成委員リハビリ担当で豊橋市民病院リハビリテーション部・技師長 森嶋直人先生にリハビリテーションのエビデンスと日本顔面神経学会「顔面神経麻痺のリハビリテーション認定指導士」が果たす役割をお話しいただきます。
ガイドライン作成過程や麻痺の鍼灸のエビデンスに興味がある方は、ぜひ神戸大会にお越しください。
鍼灸の役割を提示しよう
図作成の参考文献
1)Tong FM, Chow SK, Chan PY, et al. A prospective randomised controlled study on efficacies of acupuncture and steroid in treatment of idiopathic peripheral facial paralysis. Acupunct Med 2009;27:169–173.
2)Liang F, Li Y, Yu S, Li C, Hu L, Zhou D, Yuan X, Li Y. A multicentral randomized control study on clinical acupuncture treatment of Bell’s palsy. J Tradit Chin Med. 2006 Mar;26(1):3-7.
3)岡村由美子,新井寧子,荒牧元,菊池尚子.置針を併用した顔面神経麻痺の初期治療 一続報一.Facial N Res Jpn 20:123-125, 2000.
4)Öksüz CE, Kalaycıoğlu A, Uzun Ö, Kalkışım ŞN, Zihni NB, Yıldırım A, Boz C. The Efficacy of Acupuncture in the Treatment of Bell’s Palsy Sequelae. J Acupunct Meridian Stud. 2019 Aug;12(4):122-130. doi:10. 1016/j.jams.2019. 03. 001. Epub 2019 Apr 1. Erratum in:J Acupunct Meridian Stud. 2020 Dec;13(6):192.
5)Kwon HJ, Choi JY, Lee MS, Kim YS, Shin BC, Kim JI. Acupuncture for the sequelae of Bell’s palsy:a randomized controlled trial. Trials. 2015 Jun 3;16:246.
文=粕谷 大智
編集・撮影 = ツルタ
(2023.1.23公開)
粕谷先生のインタビューはこちら
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