コンスタンティノープルの陥落
■ 塩野 七生(著) ■ 新潮文庫・新潮社(1991年) |
実在した千年王国、ビザンティン帝国の首都だった第二のローマ、コンスタンティノポリス。
この、旧世界の象徴たる地中海世界の首都を巡って、それを守り通さんとする者達と、それを征服し乗り越えようとする者達の熱い闘いを、塩野七生先生が熱く語り上げる珠玉の名作。
国家や文化と言っても、それに血を通わせるのは人の気合なのです。
首都の最期に1000年の歴史を背負った最後の皇帝が、マントを脱ぎ捨て一兵士としてオスマンの軍勢に斬り込んでいくクダリは、何度読んでも涙で活字が歪みます(笑)。
圧倒的な力を前に如何に生きるか。犯し難い伝統を前にいかに振舞うか。
我々鍼灸師は、古都の守護兵士たるか、新しい世界を開く征服者たらんとするのか。震えるさすがの名著です。
★ちなみに私は、本書を3冊(携帯用文庫、風呂読み用古本、本棚用ハードカバー)揃えています。
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