鍼灸師は孤独な職業、といわれることがあります。
毎日毎日、真摯に患者さんと向き合って臨床に打ち込む鍼灸師の先生のなんと多いことか。
患者さんの身体が先生とはいえ、時に行き詰まりや閉塞感を感じることも多い中、本は幅広い刺激と世界観を私たちに提示してくれます。
鍼灸師として、この先長い道のりを歩いていく上で、心惹かれる本の存在は、あなたの良き伴侶として、旅の道連れになってくれるに違いありません。
皆様にとってそんな出会いがあるよう願いを込めて、5冊の本を推薦させていただきます。
(1) 東洋医学講座 第一巻 基礎編 -宇宙と人体の生成の原理
(2) 図説 難経 -易経と難経
(3) 運命を拓く〜天風瞑想録〜
(4) 魔法のコンパス 道なき道の歩き方
(5) 人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている
東洋医学講座 第一巻 基礎編 -宇宙と人体の生成の原理
■ 小林 三剛(編著) ■ 発行:自然社 発売:緑書房(1979年) |
私の勤務先である関東鍼灸専門学校を創立した小林三剛先生の著書。
学校協会の教科書「新版 東洋医学概論」により、東洋医学の考え方が中医学を中心に組み立てられつつある現在において、この本の持つ価値は見直すに値する内容だと思います。
陰陽→三才→五行と順に丁寧に解説があり、その理解はやがて、八卦、九星、十干十二支へと広がっていきます。本書はその深淵な世界観への入り口となる本です。