思うツボ
■ ヒューマンワールド(2012年) |
大学時代に漢方に出会い、さらに、鍼灸を知ったことで伝統医学の道に入った。特に“鍼灸が何故効くのか” を知りたくなったことが大きい。臨床家になり経絡治療の実践を通じて追求し始めた。
しかし、5、6年も経ったころ暗礁に乗り上げてしまった。思ったほど効果が出なかったからである。
1つは、経絡治療システムの問題、次には刺鍼、施灸手技術の問題、最大の問題はツボの問題である。
この1つひとつを解決しなければ、自ら課した命題の答えは見いだせないということが分った。
今、私は全ての問題を解決したが、自著、『思うツボ』は、主として、最大の問題であるツボの問題に対する解決に意を注いだ。
その中で最大の収穫は“ツボの四型分類”を創始できたことである。その結果、これが診察上、診断上、役に立ち、また、治療上では、治療原則や治療法に大いに役に立った。中でも、刺鍼、施灸手技術の問題に対する解決に大きく前進したことである。
『思うツボ』という、ちょっと人をオチョくったタイトルにしたためか、変わりもん(良い意味で)は別として、真面目な人は見向きもしなかったかもしれない。しかし、自分で言うのも変だが、存外、臨床に役立つ良書である。
特にⅢ章の“身体部位別ツボの特徴とその変え方”の部分は、刺鍼手技術とツボの関係を具体的に解説しているので、臨床に役立つと思う。
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