初学者の頃、鍼灸への興味を駆り立てさせてくれた3冊。
いま読み返しても発見はあり、より深く味わいながら読み進めることができます。
時代により人々の生活様式は変わっても人間の身体の組成が変わるわけではありません。
近現代的な時代の話であっても鍼灸治療には十分活かす部分があるのは面白いところだと思います。そこから言えば古典も然りですが。
2冊は一般向けの書籍、1冊は鍼灸師向けですがエッセイ的な文章なので、患者さまとの会話や周りに鍼灸のことをサラッと話すときのネタにも使いやすいと思います。
「あの本読んだ?」
「あそこは○○だと私は思うけどどう思う?」
なんて会話を、鍼灸師でする日がきたらいいなって…。
(1) 鍼灸の挑戦
(2) いのちの輝き
(3) お灸で病気を治した話(灸堂臨床余禄)
鍼灸の挑戦
■ 松田 博公 (著) ■ 岩波新書(2005年) |
昭和〜平成の鍼灸界のレジェンドたちを一望できるお得な本だと思います(笑)。
ちょっと不思議な世界にも思えるそれぞれの鍼灸治療を、著者の松田博公先生は「冒険に行くようなワクワク感を以て取材されてたのでは?」と想像するほど。
なかなか到達できない領域かもしれませんが、鍼灸ってこんなことまでできるのか! という驚きに満ちた内容です。