鍼灸ジャーナリストって名乗るのは半分冗談だよ(笑)
先生は鍼灸師の資格を取ってから、臨床はどれくらいされたんですか?
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
ほとんど家族を相手にするくらい。
父も母も、ぼくの鍼と灸を受けながら逝きました。
父も母も、ぼくの鍼と灸を受けながら逝きました。
仕事しながら苦労して資格を取ったのに、かなり特殊ですよね。
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
鍼灸師として3人の子どもを養う自信がなくて、会社を辞められなかったのよね。
ズルズルと続けてしまって、結局辞める機会を失ってしまった。
ズルズルと続けてしまって、結局辞める機会を失ってしまった。
新聞社には定年までいらっしゃったんですよね?
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
そう。だからずっとペーパー鍼灸師なの。
それでも記者の経験を持つジャーナリストの松田先生だから、鍼灸業界で可能だったことがたくさんありますよね。
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
まあね。「鍼灸ジャーナリスト」を名乗っていたからね。
それって冗談なんだけどね(笑)。
それって冗談なんだけどね(笑)。
えっ、冗談なんですか?!
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
35年間、記者をしたけれど、自分のことをジャーナリストと名乗ったことは実は1度もなかったのよ。
それはどうしてですか?
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
日本の企業内ジャーナリストって、自分の意思で調査報道しないし、オリジナルな価値観や倫理を打ち出す勇気もない。
基本的に官庁や企業、警察の広報係にすぎない。
もちろん、例外はいるけどさ。
だから「ジャーナリストって名乗りたくないな」というのがあって、1度も名乗ったことはなかったのよ。
基本的に官庁や企業、警察の広報係にすぎない。
もちろん、例外はいるけどさ。
だから「ジャーナリストって名乗りたくないな」というのがあって、1度も名乗ったことはなかったのよ。
なるほど。
それなのにどうして「鍼灸ジャーナリスト」と名乗ったんですか?
それなのにどうして「鍼灸ジャーナリスト」と名乗ったんですか?
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
文章1つ書くにも、肩書きがないって本当に不便なの。
まあ、不便かもしれないですね。
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
それで「医療ジャーナリスト」が世の中にいるなら、「鍼灸ジャーナリスト」もアリかなと思って冗談半分で言っちゃおうと思ったの(笑)。
…これはショックですよ。
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
あはは。ところがね、鍼灸ジャーナリストって名乗ると、「お前ジャーナリストのくせにこんなことも知らないのか」とか、「ジャーナリストならもっとこういう取材をすべきだ」とか言う人が出てくるのよ。
ジャーナリストは大変ですね(笑)。
…あえて聞きたいのですが、先生にとってジャーナリズムとは?
…あえて聞きたいのですが、先生にとってジャーナリズムとは?
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![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
あんまりマジメに考えたことないな(笑)。
(笑)。
![編集部](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/03/ha2.png)
編集部
日本鍼灸の地図と、日本鍼灸の問題提起
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
日本鍼灸は百花繚乱の状態だから、患者さんは鍼灸を受けたくてもどこに行っていいかわからないし、鍼灸師にとってもどこで学べばいいかわからなくて不便だよね。
鍼灸界って本当にわかりづらいですね。
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
それで大まかなカテゴリー、区分があった方がいいんじゃないかなって思ったの。
地図みたいなさ。
地図みたいなさ。
それが『鍼灸の挑戦』のようなフィールドワークにつながるんですね。
結果的に日本鍼灸の地図は作れましたか?
結果的に日本鍼灸の地図は作れましたか?
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
いやいや…。僕が『鍼灸の挑戦』以来やってきたのは、そのための材料集めにすぎなくて、全然作れていないわけ。
地図作りってやはり大変でしょうね。
![ツルタ](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/02/ce9b3646de2ee6aa429c5053221daaf8-1.png)
ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
今は鍼灸界も多様化、複雑化が進み、ますます作りづらくなっていると感じるけど…それは皆さんが作るべきだよね。
それこそ「ハリトヒト。」が、これから何年もかけていろんな人に会っていけばいい。
それこそ「ハリトヒト。」が、これから何年もかけていろんな人に会っていけばいい。
鍼灸界のいろんな人を記録したら地図作りに役立ちますかね?
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![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
うん。ただランダムに会っていくと、時間がいくらあっても足りないよね。
そうですよね。記事って意外と時間と手間が…。
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
だから「この人にはこういうテーマで聞く」と決めて会うのが大事かもしれないね。
別の人に聞いた同様なテーマと絡み合わせてマップ化していくとか。
何か大きな戦略構築があれば、時間は節約できると思うよ。
別の人に聞いた同様なテーマと絡み合わせてマップ化していくとか。
何か大きな戦略構築があれば、時間は節約できると思うよ。
ぼくらって、今はほとんど計画性がないんです。
それこそ今後の方向性によっては、日本鍼灸の地図作りが課題になるのかもしれない。
それこそ今後の方向性によっては、日本鍼灸の地図作りが課題になるのかもしれない。
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
ぼくも計画的に取材したわけじゃなくて、けっこう面白さとか興味だけで会った人もいるんだよね。
あとから考えると、それがちょっと時間の無駄だったかなとも思うんだ。
あとから考えると、それがちょっと時間の無駄だったかなとも思うんだ。
やっぱり「日本鍼灸の地図を作りたい」という想いはあったんですね。
それってジャーナリズムな気がしますが。
それってジャーナリズムな気がしますが。
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![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
いや、『鍼灸の挑戦』をジャーナリズムと呼ぶのは難しいね。
あれは、フォークロアだから。はは(笑)。
あれは、フォークロアだから。はは(笑)。
現実の鍼灸業界を理想化したとおっしゃっていましたね(笑)。
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
むしろ、そのあとに書いた『日本鍼灸へのまなざし』の方がジャーナリズムだよね。
問題提起も入っているからですか?
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![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
まぁ、ぼくの視点からみた日本鍼灸の課題、問題点だから偏っていて、バランスがとれているとは言えないけど。
それでもなんとか僕の力量の限り問題提起をしたんだよ。
そして「みんなで一緒に議論しよう」と。
そういうスタンスで書いている。
それでもなんとか僕の力量の限り問題提起をしたんだよ。
そして「みんなで一緒に議論しよう」と。
そういうスタンスで書いている。
広く深く議題をあげているというか…、『日本鍼灸へのまなざし』の熱量はすごいですね。
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ツルタ
![松田先生](http://haritohito.jp/wp-content/uploads/2019/07/matsuda_icon.png)
松田先生
今は気力が薄れているから二度と書けないね。
「松田博公の5冊」を読んで貰えば分かるけど、あの本が457ページで、あれだけ注釈が詰まっていて、定価3,654円とは、なんてお買い得なんだと思うよね(笑)。
「松田博公の5冊」を読んで貰えば分かるけど、あの本が457ページで、あれだけ注釈が詰まっていて、定価3,654円とは、なんてお買い得なんだと思うよね(笑)。
たしかにページの下部は注釈だらけでしたね、小さな字で(笑)。
先生が『まなざし」で日本鍼灸の問題提起をしたのは、鍼灸ジャーナリストならではの仕事だと思います。
先生が『まなざし」で日本鍼灸の問題提起をしたのは、鍼灸ジャーナリストならではの仕事だと思います。
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松田先生
ちなみに今は「鍼灸ジャーナリスト」じゃなくて「黄帝内経研究家」と名乗ってるの。
えー!! 「鍼灸ジャーナリスト」から「黄帝内経研究家」に!?
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